
闇バイトに潜む危険性~匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)の関与とその影響
昨今、若者を中心に「闇バイト」が社会問題化しています。一見、簡単に高収入を得られる魅力的な仕事に見えますが、実態は違法行為や危険な業務に巻き込まれるリスクが高いものです。
闇バイトが横行する背景には、経済的困窮や、インターネットを通じた匿名性の高いバイト等の求人募集の広がりがあります。闇バイトに手を染めてしまうと、犯罪やトラブルに巻き込まれたりする危険性が高まります。
さらに深刻なのは、闇バイトの背後に潜む「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」の存在です。彼らは闇バイトを通じて一般人を犯罪者に仕立て上げ、犯罪者を増加させ、治安を悪化させる一因となっています。
この記事の目次[非表示]
- 1.闇バイトとは何か
- 1.1.闇バイトが横行する背景
- 1.2.闇バイトに関わるリスク
- 2.匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)とは
- 2.1.トクリュウの実態と構造
- 2.2.トクリュウによる闇バイトの勧誘手口
- 3.闇バイトに潜む危険性
- 3.1.犯罪に巻き込まれるリスク
- 3.2.金銭トラブルに巻き込まれる可能性
- 3.3.個人情報が悪用される危険性
- 3.4.社会的信用の失墜リスク
- 3.5.精神的・肉体的ダメージを受けるリスク
- 4.闇バイトの社会への影響
- 4.1.闇バイトが引き起こす犯罪の増加
- 4.2.体感治安の悪化
- 5.闇バイトへの対策と防止策
- 5.1.闇バイト防止策
- 5.2.闇バイト防止のための教育の重要性
- 5.3.闇バイトに関する相談窓口
- 6.まとめ
闇バイトとは何か
昨今、闇バイトという言葉を耳にする機会が増えてきました。闇バイトとは、インターネット上で、「即日即金」「高額」「ホワイト案件」などと謳い短期間で簡単に高収入が得られるような募集をかけ、実態は詐欺や強盗などの違法行為への加担させるものです。
闇バイトが横行する背景
闇バイトが横行する背景には、以下のような社会的要因があります。
第一に、若者や中高年の経済的困窮です。上昇し続ける物価や非正規雇用の増加、奨学金返済の負担などにより、経済状況は厳しさを増し、目先の支払いに追われ高収入を謳う闇バイトに惹かれる者が後を絶ちません。
第二に、SNSやウェブサイトを通じて、闇バイトの募集が容易に行われるようになったことです。
第三に、モラルやリテラシーの低下も一因です。これは本人のみの問題ではなく、そうならざるを得ない若者や中高年を生み出している社会全体の課題ともいえます。その結果、反社会的勢力が闇バイトを利用し、犯罪行為への加担を促している現状があります。
闇バイトに関わるリスク
闇バイトに手を染めてしまうと深刻なリスクが生じます。 まず、違法行為に巻き込まれ、刑事罰を受ける危険性です。闇バイトの内容は、薬物の運搬や詐欺への加担など、犯罪行為であることが少なくありません。安易な関与で、前科者になるリスクを伴うのです。
次に、暴力団や匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)といった反社会的勢力とのつながりができてしまいます。一度関わりを持ってしまうと、個人情報を盾にしたり、家族への危害をほのめかされるなどして抜け出すことが困難な状況に陥ってしまうリスクもあります。そもそも闇バイトでは、雇用条件があいまいで、賃金の未払いや過酷な労働を強いられたあげくに一銭も払われない可能性もあります。関わってしまうと、社会的信用を失うのみならず、健康被害や経済的損失を被る危険性があるのです。
匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)とは
闇バイト増加の背景には、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)の存在が指摘されています。ここでは、トクリュウの実態と構造、そして闇バイトへの関与について詳しく解説します。
→ トクリュウを詳しく解説!「 匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)とは何か?」はこちら
トクリュウの実態と構造
トクリュウとは、中核部分の実態がほとんどわからない一方、犯罪実行者についてはインターネット上で匿名のつながりを持ちながら、メンバーが流動的に入れ替わる犯罪グループのことです。近年では、「ルフィグループ」による集団詐欺事件や、「闇バイト強盗」もニュースになりました。従来の暴力団などとは異なり、強固な組織といったものは存在せず、インターネット上で結びついた個人が犯罪行為を共謀・実行するのが特徴です。トクリュウは、闇バイトを求める者たちを「使い捨て要員」として勧誘し、犯罪行為へと誘導します。中心メンバーを頂点とし、勧誘された者たちが下位に位置づきますが、上下関係は曖昧で、メンバーの入れ替わりも頻繁に起こります。この匿名性と流動性ゆえに、警察による取り締まりが困難となっているのです。
トクリュウによる闇バイトの勧誘手口
トクリュウは、主にSNSを通じて闇バイトへの勧誘を行います。「即日即金」「高額」「ホワイト案件」「簡単な仕事」といった甘言を並べ、経済的に困窮した者の目を引きます。 勧誘方法は巧妙で、最初は軽微な違法行為から始め、徐々に重大な犯罪へと誘導していくのです。例えば、「商品の移動を手伝うだけ」と言って窃盗を手伝わせたり、「荷物を受け取るだけ」と言って詐欺の片棒を担がせたりします。 また、一度闇バイトに手を染めた者に対しては、脅迫や恐喝により深みにはまらせる手口も用います。「お前の個人情報を握っている」「家族にも危害を加える」などと脅し、犯罪からの足抜けを阻むのです。
闇バイトに潜む危険性
続いて、闇バイトに関わることで起こりうるリスクについて詳しく見ていきましょう。
犯罪に巻き込まれるリスク
闇バイトには、反社会的勢力や犯罪組織が関与していることがあります。知らず知らずのうちに犯罪行為に加担させられ、法的責任を問われる危険性があるのです。
例えば、「荷物の運搬」と称して依頼された仕事が、実は違法薬物や盗品の運搬だったり、「客引き」の仕事が売春斡旋だったり、「事務作業」が受け子・かけ子など詐欺行為の一部だったりすることもあるのです。違法行為への加担は、「知らなかった」では済まされません。安易に引き受けると、犯罪者として逮捕・起訴される可能性があることを肝に銘じておく必要があります。
金銭トラブルに巻き込まれる可能性
約束された報酬が支払われないトラブルも多発しています。契約書もなく、雇用主の素性も分からない状況では、報酬を求めて交渉することすら難しいのです。 また、闇バイトの最中に物品を壊してしまったり、怪我を負ったりした場合、補償を求めることも困難です。逆に損害賠償を請求されるリスクすらあります。 さらに、闇バイトの報酬は現金で支払われるケースが多いため、脱税に問われる可能性もあります。所得を隠蔽していたことが発覚すれば、追徴課税や刑事罰を受ける可能性があります。
個人情報が悪用される危険性
闇バイトへの応募時に、氏名や住所、連絡先などの個人情報や運転免許証などと自らの顔を撮った「自撮り」を求められることがあります。また、最寄り駅から自宅までのルートを動画で撮影させるなどの例もあります。しかし、その情報が犯罪グループに渡ってしまうと、脅迫など悪用される危険性が伴います。また、個人情報が転売されて、予期せぬ勧誘の被害に遭うこともあり得ます。募集元をしっかりと確認することと、安易に個人情報を渡さないよう注意が必要です。一度流出してしまうと、取り返しがつかない事態を招くおそれがあります。
社会的信用の失墜リスク
闇バイトへの関与が発覚すれば、社会的信用を大きく失墜してしまう危険性があります。たとえ犯罪行為に直接手を染めていなくても、反社会的勢力との関わりを持ったことで、信頼を失ってしまうのです。 学生の場合は退学処分を受けたり、就職活動で不利になったりする可能性があります。社会人の場合は解雇されるリスクが高く、その後の就職も困難になる場合もあります。 法的責任を問われなくても、闇バイトとの関係が発覚すれば社会的制裁を受ける危険性があるのです。
精神的・肉体的ダメージを受けるリスク
闇バイトで、強い精神的ストレスを受けることもあります。違法行為への加担を強要されたり、過酷な労働を強いられたりすれば、心身ともに大きなダメージを受けるでしょう。 また、犯罪グループとのトラブルに巻き込まれれば、暴力の被害に遭ったり、生命の危機にさらされたりする可能性もあります。違法薬物の運搬を依頼された場合、薬物との関わりを持ってしまうことで自らの依存症のリスクにもつながります。薬物の恐ろしさを知らされぬまま、依存の闇に引き込まれてしまう危険性があるのです。 闇バイトによる目先の金銭的利益は、大きな代償を伴います。募集元の明確な仕事を探すことが賢明だと言えるでしょう。
闇バイトの社会への影響
続いて、闇バイトが引き起こす社会問題について詳しく解説します。
闇バイトが引き起こす犯罪の増加
闇バイトの蔓延は、犯罪の増加を招いています。違法薬物の運搬や販売、偽造品の製造や販売、詐欺行為への加担など、様々な犯罪行為に闇バイトが悪用されており、その背景にはトクリュウがいることが多いと言えます。こうした犯罪行為の増加は、社会の安全と安心を脅かし(体感治安の悪化)、警察や司法機関の負担など社会的コストを増大させています。闇バイトが犯罪の温床となっている現状を看過することはできません。
体感治安の悪化
闇バイトに関与する者が増加することで、社会の体感治安の悪化にも影響を及ぼします。強盗事件や違法薬物の密売、詐欺や暴力行為などが、社会の平穏を乱し、治安の悪化を招きます。行政や警察、地域住民が一体となって、闇バイトの撲滅に取り組む必要があるでしょう。
闇バイトへの対策と防止策
闇バイトの問題に対処するための具体的な対策と防止策について見ていきましょう。
闇バイト防止策
まず、正規の求人情報を見極める力を身につけることが重要です。 応募の際にシグナルやテレグラムといった匿名性の高いアプリへ誘導されることは、正規の求人ではありえません。求人内容や企業情報を詳細に確認し、不審な点がないかを慎重に見極めることが求められます。募集元の実態を確認するべきです。また、報酬や労働条件が不明瞭な求人は避けるべきでしょう。また、常識的な相場からかけ離れた高い報酬の提示自体、疑ってかかる必要があります。さらに、身近な人や専門機関に相談することも有効な防止策の一つです。闇バイトの勧誘を受けた際は、一人で抱え込まずに周囲の助言を求めることが賢明と言えます。
闇バイト防止のための教育の重要性
闇バイト防止のためには、教育の果たす役割も非常に大きいと言えます。 学校教育の現場では、労働や金融に関する知識や権利意識を養う教育を充実させる必要があります。特に、高校生や大学生に対しては、アルバイトの選び方や労働法規について、指導を行うことが肝要でしょう。 また、企業も、新入社員研修等の機会を通じて、闇バイトの危険性を教育することが重要です。
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→ 過去に行った闇バイト出張講義の様子はこちら
闇バイトに関する相談窓口
最後に、闇バイトに関する相談窓口について触れておきます。 闇バイトに申し込んでしまった、抜け出したいのに抜け出せないといった場合には、警察相談ダイヤル#9110又はお近くの警察署に相談するよう、警察も呼びかけております。このように闇バイトの被害に遭った場合や、勧誘を受けた際に相談できる窓口を整備することは、問題の早期発見と解決に繋がります。
まとめ
闇バイトは、一見楽に稼げる魅力的な仕事に見えますが、その実態は違法行為や危険な業務に巻き込まれるリスクが高いです。特に深刻なのは、闇バイトの背後に潜む「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」の存在です。彼らは闇バイトを犯罪の温床として利用し、社会秩序を乱しているのです。
闇バイトに手を染めることで、犯罪や、金銭トラブルに巻き込まれたりする危険性が高まります。また、個人情報の悪用や社会的信用の失墜、精神的・肉体的ダメージを受けるリスクもあります。闇バイトが蔓延することで、社会全体に与える影響も看過できません。
闇バイトの問題に対処するためには、一人一人がまっとうな常識を持ち、正規の求人を見極める力を身につけることが求められます。
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